アガサ・クリスティー

アガサ・クリスティー

アガサ・クリスティー (Dame Agatha Mary Clarissa Christie, DBE)
 1890年9月15日 ~ 1976年1月12日 (85歳)
 
探偵小説66冊、短編集14冊、他
メアリ・ウェストマコットの別名義での作品も

Dame (DBE)
1956年大英勲章第3位(CBE) 叙勲
1971年大英勲章第2位(DBE) 叙勲


クリスティー作品は、
長編・短編・戯曲など100作品を越えています。
映像化された作品も多数あり、
私たちをいつまでも楽しませてくれています。

エルキュール・ポアロ

ベルギー警察で活躍していたポアロ。
戦争でイギリスへと渡って来ました。
「スタイルズ荘の怪事件」で紹介されています。
セント・メアリ・スタイルズにある『スタイルズ荘』における
イングルソープ夫人殺害事件が、
イギリスでのポアロ最初の事件とされています。
「チョコレートの箱」(短編)では、
ポアロのベルギー時代の事件について著わされています。
ジャップ警部とベルギーを再訪したポアロは、
当時の事件の決着をつけます。

ポアロ最後の事件は、「カーテン」。
刊行年は1975年ですが、
<ミス・マープル・シリーズ>作品「スリーピング・マーダー」とともに
1943年に執筆されていた作品です。
そして、「カーテン」の舞台は、
最初のクリスティー作品と同じ『スタイルズ荘』なのです。

●ポアロとヘイスティングズ
「スタイルズ荘の怪事件」で再会したヘイスティングズ(中尉)が、
その後の事件を解決するパートナーとなります。
そして、ポアロ最後の事件「カーテン」では、
ヘイスティングズ(大尉)を『スタイルズ荘』に招待し、
事件解決のための助力をお願いします。

三幕の殺人 

1935年「Three Act Tragedy」
 長野きよみ(訳) 早川書房・クリスティー文庫(9)


まず最初に、こうあります。
 (演出) チャールズ・カートライト
 (演出助手) サタースウェイト
       ハーミオン・リットン・ゴア
 (衣装) アンブロンジン商会
 (照明) エルキュール・ポアロ

「なんのことか?」と思って読み始め、読み終わると、
「なるほどね !」と、わかります。

チャールズ・カートライトは元俳優。
カートライトのパーティーで牧師が死亡します。
続いて、同じパーティーのメンバーが集う中でまたも人が亡くなります。
殺人とされ、消えた執事が疑われます。

カートライト、サタースウェイト、エッグの三人が犯人捜しに動き出します。
エッグというのは、ハーミオン・リットン・ゴアの愛称です。
カートライトは、エッグに好意をいだいていますが、年上であることなどから
悩ましい状態でいます。

今回、最初のパーティーからポアロは登場しているのですが、
牧師の件については、事件扱いしません。
しかし、2件目の事をサタースウェイトから聞いたポアロは動き出します。
それでも、これまでとは違うやり方を実践していきます。

使用された毒は、ニコチン。(純粋ニコチンは刺激的で不快な味がします)
さて、毒はどのようにして入れられたのか。
牧師が殺されたとすれば、なぜなのか。
消えた執事は、どこへ。
バーソロミュー・ストレンジ(医師)の患者ミセス・ド・ラッシュブリッジャーとは。

元俳優のチャールズ・カートライトの本名は、” マグ ” だそうです。
「マグ=間抜け」という意味だそうです。

今作では、照明を担当したポアロです。
ラストで、サタースウェイト氏と事件のある場面について話すのですが、
ちょっと憤慨していますので、お楽しみに。



●ここで登場したサタースウェイト氏について
 
サタースウェイト氏は「美術・演劇のパトロン」とされています。
女性的な思考をすると評されて、
「三幕の殺人」でも、ポアロとのやりとりがあります。

サタースウェイト氏は、このほかにも
「死人の鏡」「愛の探偵たち」「マン島の黄金」に登場。
ハーリ・クィン氏との共演もあり、
「謎のクィン氏」で、ご一緒し、クィン氏のヒントでナゾを解いていきます。



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